【本】コンビニ外国人

「コンビニ外国人」という本を読みました。

ここ数年、コンビニで働いている店員さんが外国人であるというケースが多くなりました。なぜだろうと疑問に思っていたのですが、その答えを与えてれました。

 

コンビニ外国人 (新潮新書)

コンビニ外国人 (新潮新書)

 

 
需要側の背景としては、コンビニ業界の深刻な人手不足があります。同じ時給で楽なバイトは他にもあるため人がなかなか集まらないそう。

供給側ですが、外国人スタッフはほとんどが日本語学校や専門学校に通う留学生で、留学生の多くがアルバイトを求めています。

なぜなら

日本語を勉強しながら働ける「留学ビザ」で入国するために、一年目の学費やあっせん業者への手数料など合わせ て一〇〇万円を超すような大金を 払っているのだ。平均月収が二万円、三万円というような国で二十代の若者が一〇〇万円を作るには当然借金をするしかない。

という事情があるため。

約27万人いる外国人留学生のうち、約26万人がアルバイトしているという数字にも現れています。

接客時に日本語でのコミュニケーションが求められるとはいえ、さほど高度な会話は必要ない点や、仕事のマニュアル化が進んでいる点も、外国人にとってコンビニバイトの敷居が低い理由かと思います。

 

また、企業側も外国人スタッフの採用を強化しているようで、海外に研修所を作り即戦力として日本に迎えるケースがあることは始めて知りました。

 

本書では日本は世界第5位の移民流入国とありましたが先日以下のニュースがありました。

www.nishinippon.co.jp

 

今後も同じように日本で働きたい外国人か増えつづけるのかは分かりませんが、日本人の生産年齢人口は減少しつづけるため需要は強いでしょう。

 

事実上、海外からの労働力に支えられるという傾向は加速していくと思われます。

コンビニで働く外国人という視点をきっかけに、人口減少社会における移民政策にまで視野を広げられる一冊。